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新年のごあいさつ(市報2021.1月号より引用)

あけましておめでとうございます。皆さまにおかれましては、新春を穏やかにお迎えのことと、お慶び申し上げます。

昨年は、新型コロナウイルス感染症の対応・対策に追われる1年間でありました。

これまでの歴史を振り返ってみると、人類は医学が未熟な時代でもコレラ、ペストなど死亡率が高い感染症の世界的大流行を乗り越えてきました。

現在、ワクチンも開発され、必ず新型コロナウイルスに打ち勝つことができると考えています。

 

私は、埼玉県唯一の医師の市長として、見識を持って県や秩父郡市医師会に働きかけを行い、検査体制の十分な整備と市内で感染者が増えた場合の入院体制の整備について緊密な連携を図っております。

その上で、私たちは、長期間にわたって感染拡大を防ぐため、飛沫(ひまつ)感染や接触感染対策をこれまで以上に日常生活に定着させ、持続させなければなりません。

 

昨春、マスクや消毒液が店舗から軒並みなくなり手配するのに皆さまも苦労をされたのではないでしょうか。

そこで、市では感染防止に備えて体温計・消毒液・マスクを全世帯へ配布しております。感染防止にお役立てください。

 

次に、落ち込んだ地域経済を立て直すための対策として、市独自の融資制度である「中小企業振興資金(ハイパワー資金)」をいち早く拡充し、合計8億円の融資を実現しました。

また、GW期間中の休業に対する協力金や新たな小口の緊急特別融資、消費喚起策として20%のプレミアム付商品券、キャッシュレス決済に対する20%のボーナスポイントの付与、就職が決まった方への支援金支給などの施策を、迅速に実施してまいりました。

 

このように市では、4月以降、さまざまな緊急対策事業を講じていますが、経済対策は高額な支出を伴います。

一方、コロナ禍による税収の減少が予測され、市の財政状況が大変厳しくなることが懸念されます。

「必要に応じた支出を厳選し、同時に厳しく経費削減を実行する」、まさに二律背反(にりつはいはん)(※)で健全財政を維持していくことが重要であります。

 

ビフォーコロナ時代からの継続事業をはじめ、Society5.0(ソサエティ5・0)や雇用対策などの国からの新規委託事業への対応、また、これからのウィズコロナとアフターコロナへの対応などさまざまな変化にも対応してまいります。

 

このほか、年末には嬉しいニュースも入りました。市民待望の映画館について、ウニクス秩父に7スクリーンのシネマコンプレックスが建設されることが決まりました。

詳細は市報2月号でご紹介しますので、楽しみにお待ちいただきたいと思います。

 

本年も、皆さまとともに手を携え、子どもたちの希望に満ちた声がこだまし、住んでいる人も訪れる人もしあわせを分かち合い、高齢者の方々も健康で楽しく暮らせる秩父市となるよう、全力を注いでまいります。

今後も、市政に対する変わらぬご理解、ご協力を賜りますようお願いいたします。

そして、皆さまにとって輝かしい年となりますことを心からお祈りいたしまして、年頭にあたってのごあいさつといたします。

 

*二律背反(にりつはいはん)…二つの相反する命題や推論が、同じだけの合理性・妥当性をもっていること。