老朽化した秩父橋
秩父橋は、昭和6年に竣工した橋長134.6m、アーチ高さ21m、幅員6mの3径間連続鉄筋コンクリートアーチ 橋 で、周囲の景観と調和するようにアーチ形式が採用され、荒川の豊富な砂と砂利、秩父の地場産業であるセメントを活かして建設されました。
昭和60年に3代目の秩父橋に引き継ぐまでの54年余り、一般国道299号として交通の要衝でありました。その後、昭和62年に秩父市に移管され、平成11年には上流側約 30m に残る初代の秩父橋の橋 脚2基と親柱2本とともに県指定文化財となっておりまして、平成23年から放映されたアニメ「あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない。」通称「あの花」の舞台とし ても注目を集め、今秋公開予定の秩父アニメ三部作となる映画「空の青さを知る人よ」でも 描写されるなど、秩父市のシンボルとして観光資源にもなっています。
また、日常生活においても通学路になっており、地域にとって重要な人道橋であることか ら、安心・安全な通行を確保し、貴重な近代土木建造物として、後世に残していくことが重要です。
現在は建設後88年を経過し、コンクリートのうき・剥離・鉄筋露出等が顕著になってきており、平成28年に実施した法定点検では判定区分IIIの早期措置段階となっております。 老朽化の著しい複雑な構造であり、早期に補修を実施するには高度な技術力が必要となるた め、直轄診断の支援を要請させていただき、今回、国の高度な技術者集団による直轄診断をして頂きました。
今後も関係各位のご指導を賜りながら、秩父橋の補修の早期実現を目指して参ります。
なお、秩父橋における直轄診断の実施は、全国で12件で、関東地方整備局管内で3件目、埼玉では直轄診断初めてです。
The direct diagnosis for Chichibu bridge has been carried out by Japan Professional Inspector. This bridge was built at 1931. The 88 year-old leads deterioration need and the inspection of it and reconstruction. This bridge has been familiar with residents and Anime “Anohana” funs. So I’d like to reconstruct this bridge based on this results.